ねこを飼い始めたときに、悩むことの1つに、ねこの保険に入るべきか、入らなくてもいいのか、がありますよね。うちの猫もどうすべきなのか、かなり迷いました。
それを判断する上で、そもそも「治療費はどのくらいかかるのだろうか?」はわかっておく必要があります。
ペット保険の「PS保険」は、契約者から保険金請求された犬と猫の「通院」「入院」「手術」の日数と費用に関する調査を行って、公開しており、以下がその調査結果です。
【調査概要】
「PS保険」の契約者が、2019年の一年間に、保険金請求した通院、入院、手術について、それぞれの日数・回数と金額を集計し、平均値を算出しました。
「日数」「回数」「通院費」「入院費」「手術費」は、「PS保険」の契約者が保険金請求されたそれぞれの平均値を示します。調査対象は、保険に加入している犬と猫です。
通院に関する調査
通院日数(日) | 通院費の総額(円) | 一日あたりの通院費(円) | |
犬 | 2.8 | 26,000 | 9,000 |
大型犬 | 2.9 | 31,000 | 11,000 |
中型犬 | 3.1 | 30,000 | 10,000 |
小型犬 | 2.8 | 25,000 | 9,000 |
猫 | 2.6 | 21,000 | 8,000 |
全体 | 2.8 | 26,000 | 9,000 |
保険金請求された通院日数の平均を犬と猫で比較すると、犬は2.8日、猫は2.6日と犬のほうがわずかに長く、全体では2.8日という結果に。
次に、通院費の総額では、猫が21,000円で、犬がそれを5,000円上回る26,000円、全体では26,000円でした。また、通院一日あたりで見ると、犬は9,000円で猫は8,000円という結果になりました。
犬の品種分類を考慮して見ると、通院日数が最も長いのは、中型犬の3.1日で、次いで大型犬と小型犬が2.8日となり、猫が最も短く2.6日でした。
また、通院費の総額では、大型犬が最も多く31,000円、次いで中型犬が僅差の30,000円、小型犬25,000円、猫21,000円と続きます。
同様に、通院一日あたりで見ると、大型犬の11,000円が最も高く、順に中型犬10,000円、小型犬9,000円となり、猫が最も安価な8,000円という結果です。
犬に比べれば通院費は安価ですが、一度通院が必要な病気になると、20,000円程度の出費がかかる可能性がある、ということになります。
なお、これは保険請求額ですので、保険でカバーできない費用は含まれていないと考えられることから、実際の出費はもう少しかかる可能性もあります。
入院に関する調査
入院日数(日) | 入院費の総額(円) | 一日あたりの入院費(円) | |
犬 | 3.9 | 72,000 | 18,000 |
大型犬 | 3.9 | 89,000 | 23,000 |
中型犬 | 4.1 | 79,000 | 19,000 |
小型犬 | 3.9 | 69,000 | 18,000 |
猫 | 4.5 | 77,000 | 17,000 |
全体 | 4.0 | 72,000 | 18,000 |
入院に関する調査によると、猫の平均入院日数が4.5日と犬より多くなっています。1日あたりの入院費は17,000円と犬よりは低いのですが、入院日数が多いことにより、入院費の総額も77,000円と小型犬より高くなっています。
手術に関する調査
手術回数(回) | 手術費の総額(円) | 手術費(円)/回 | |
犬 | 1.2 | 81,000 | 65,000 |
大型犬 | 1.2 | 103,000 | 84,000 |
中型犬 | 1.3 | 89,000 | 69,000 |
小型犬 | 1.2 | 78,000 | 64,000 |
猫 | 1.1 | 63,000 | 60,000 |
全体 | 1.2 | 80,000 | 65,000 |
手術については、猫は回数、費用ともに、犬より低い金額となっています。とは言っても、1回あたりの費用は60,000円であり、急な出費としては厳しい場合もあるかもしれません。
まとめ
猫の通院、入院、手術において、おおよその費用感はわかりましたが、トータルの費用を考えるには、通院、入院、手術が必要な病気にどのくらいの頻度でかかるのか、がわからないと、なんとも言えません。ただ、病気の頻度、重症度は年齢や猫種に加え、個体差もあるので、事前に予想することは不可能です。
保険に入るべきかどうかを考える場合、突然の病院の費用の出費があっても問題ない、ということであれば、保険に入る必要はない、突然の出費があると困る、ということであれば、保険に入ったほうがよい、とシンプルに考えてみるのがよいかと思っています。
なお、今回の調査での費用はあくまで平均であり、また、保険支払金額の上限もあることから、平均値以上の出費が出る可能性も十分あります。その点も踏まえて、保険に入るかどうか決める必要があります。
保険に入らないで、病気に備え、事前に積立しておくという方法もあるかと思いますが、万が一病気がちな子の場合、想定以上の費用が掛かるリスクもあるので、保険に入ったほうがよいと考えています。